すみー

ジュリアンのすみーのネタバレレビュー・内容・結末

ジュリアン(2017年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

自分の暴力で何もかも崩壊させておいて、あくまでも除け者にされて可哀想だという強い被害者意識のある夫。こういう奴に限って、話し合いが必要とか言いやがる。話し合いができないから会うことを拒否してるに決まってるだろう。
良い夫でなくても良い父親ではいられるって、仮に子どもに暴力を振るってなくも、子どもの目の前で母親に暴力、暴言を働いていたらその時点で良い父親ではないはずなんだよね。子どもは基本的に保護が必要だから両親が不仲ということは成長する上でとても不利な状況。だから子どもの頃から親に強い拒絶を示すのはよっぽどのことなんですよ(母親から父親の悪口を吹き込まれている可能性は否定できない。恐らくあると思うし母親は被害者である一方で子どもを守れているのか疑問も残る)。
わたし自身、父親が暴力を振るう人で母親も暴力から逃れる為に子どもを盾にするような割とダメな家庭で育ち、子どもの頃にそれぞれの親の両親(祖父母)の機嫌を取る為の道具として両親の実家を行き来していたからジュリアンの気持ちは何となく理解できる。余計なことを口にして親の気分を損ねてはいけない。つまらない話もじっと大人しく聞かなければいけない。たくさんの嘘を吐いて本当の自分の気持ちがわからなくなり、着信音・車の音・インターホンの音などあらゆる生活音が怖く感じる。
命があっても、子どもの頃に不安定な家庭で育つと大人になってからも苦しみますよ。どうするんですかね、共同親権法案可決。子どもを追い詰める国に未来があるとは思えないよ。
すみー

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