うどん

ジュリアンのうどんのレビュー・感想・評価

ジュリアン(2017年製作の映画)
3.9
予告編から気になっていたのと、母親のリクエストもあり、鑑賞。
怖かった…。
冒頭から緊張感が張り詰め、父親と母親の双方が親権を巡り主張するが、その食い違う言い分にヒヤヒヤ。
ジュリアンと父親の時間を観ていくうちに、「パパ、やばい奴…」と理解してきて、物語のテンポも加速しラストへ向かうにつれ、心拍数が上昇。ジュリアン君の表情が父親への嫌悪、恐れをとても良く表現していた。必死に母親を守ろうとする姿に、また胸が痛む。
そして衝撃のラスト。思わず肩に力が入り、叫んでしまった。作品の終わり方が変わっているなあと思いつつ、エンドロールが始まってもドキドキは止まらなかった、、、
作品全体を通して、映像の撮り方と音の使い方が上手だなと思った。例えば、ジュリアンのお姉ちゃんのトイレでのシーンは足と鞄しか見えないのに、お姉ちゃんの緊張が伝わるし、ラストに母親とジュリアンがベッドでドキドキするシーンは、画面には2人しか映っていないが、2人の息遣いや、部屋の外から聞こえてくる音で観客側に恐怖を煽ってくる。
父親の置かれている状況、心理も描写されているが、「自分が絶対正しい」と思い込む人のマイペースさ、他人の話を全く聞こうとしない態度、行き着く異常さに、ひたすら恐怖を感じた約90分間だった。
うどん

うどん