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共犯者たちのTAMUのレビュー・感想・評価

共犯者たち(2017年製作の映画)
3.5
Kポ厨の私としてはMBCと言えば音楽中心、KBSと言えばミュージックバンク、程度の浅はかな知識でしたが、韓国の公共放送でもある両社の骨太な側面を垣間見た一作。

李明博政権に代わり、政権からのマスコミへの政府批判への締め付けと、それに対峙し、連携していくマスコミ、特に冒頭に出した2社を追うドキュメンタリー。

ドキュメンタリーの内容自体は、背景の知識が薄弱な私には付いていけない側面も多々あったが、日本人的にはあり得ないと驚愕する光景多数。

本当に韓国映画あるあるを地で行ってた恐ろしコリア。
政権交代と共に放送局のトップが逮捕されるとか、政権寄りのトップが天下りして放送局の社長になるとか、社長の意向を受けて政権に批判的な番組制作が止められるとか、その手の番組の管理職が次々と異動させられるとか。社員は社員で社長退陣のストライキを張るとか、ストライキを理由に解雇された社員は300人を超えるとか、、もの凄いテンション。

何より驚くのは、本作の監督であり、トップ糾弾のために、何処でも入っていくチェ・スンホさん。MBCを解雇され、こんな映画まで作ってしまった彼、映画では描かれていませんが、現職はMBCの社長なのであるw

凄いなー、血圧高いなー、色々メリハリ付けすぎる体育会系国家、韓国。

日本のマスコミは大人しいと残念に思う部分はあります。が、時の権力との比較論で言えば権力側が大人しくも見えるので、隠れてコソコソやる日本社会の方が自分には合っているのかも、と思ってしまったりw
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