タンゴール

モリのいる場所のタンゴールのレビュー・感想・評価

モリのいる場所(2018年製作の映画)
4.0
山崎努と樹木希林が、意外にも初共演だそうで、それだけでもこの映画を見る価値があります。
画家の熊谷守一を主人公に、晩年のある1日をフィクションで描いた作品です。
熊谷守一は大好きな画家です。
「熊谷様式」と言われる独特な画風が人気です。ユーモアと温かみのある作風は一見するとシンプルで何気ないですが、じっくり拝見すると、非常に繊細でデリケートな神経で描かれているのがわかります。
熊谷守一の作品はこちら 
http://www.seibun-dou.jp/14724795850591

勲三等と文化勲章を辞退していますが、そのエピソードが映画でも描かれていますが、とても面白いです。

守一の奥様は、芸術家気質の旦那様に大変苦労したようですが、この映画はそのすべての歳月を超えて(あきらめて?)ひたすら夫のために日常を送る奥様の様子が細やかに描かれています。
たくさんの苦労も、晩年の名声で報われたことと思われます。
映画の最後、三上博史のエピソードが少々唐突で、内容を壊しかねないです。
人間離れした存在の画家を描いている映画なので、リアルから離れたシーンを入れたかったのかなと、解釈しましたが、どう思われましたか?
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