青二歳

星のオルフェウスの青二歳のレビュー・感想・評価

星のオルフェウス(1979年製作の映画)
3.9
監修吉田喜重、美術宇野亜喜良、脚本&ナレーション伊丹十三。ほか製作スタッフにアメリカ人を迎えたもの。どことなく“親子ねずみ”と同じく日本っぽくないキャラクター。そもそも児童作品に吉田喜重の名前があるだけで…心持ち不安が…一体どのくらいタッチしているんだろうか。
オープニングがSWのあれ。まぁ年代的にはフラッシュゴードンではなくSWですかね。
ギリシア神話をマジにアニメーション化したオムニバス作品。自分の浅学では見る限り脚色はあるものの児童向け改変はない…かなり真面目にギリシア神話を描こうとしているのだろうが結構おどろおどろしい…さすがに面食らったけど、これはこれでかなり面白い。昔の児童アニメは安い“子供マーケティング”をしない。子供に良いものを届けようと大人たちが全力であるところがとても好感。
お話のセレクトも、1.アクタイオンの受難、2.オルフェウスの冥界下り、3.嫉妬のエンビー、4.ペルセウスの冒険、5.パエトーンの傲りと、不条理やホラーテイストに満ちたもの。劇場で観たら多分泣く。
とはいえ神話世界のファンタジー表現はサンリオアニメならではの見事な出来栄え。ただ一点気になるのが、なぜかBGMに使われるやや浮かれたポップソング。誰だこれらの音楽を選んだのは…
青二歳

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