とらキチ

M.S.ドーニー 語られざる物語のとらキチのレビュー・感想・評価

3.7
インドの実在の国民的人気クリケット選手🏏 M.S.ドーニーの半生を描いた伝記ドラマ。
クリケット🏏は日本人の我々には馴染みが薄いけど、発祥の地であるイギリスを中心にコモンウェルス諸国では抜群の人気を誇るスポーツ。インド映画を見ていると、劇中テレビ画面に映るクリケットの試合に一喜一憂する様子をよく見かけたりして、それだけアチラの人達の日々の生活に浸透していることがよくわかる。だからこそプロスポーツとしてちゃんと成立しているのだろう。
M.S.ドーニーさんは、なんと現役のクリケット選手🏏で、インド国民から大変な尊敬を受けている人物。日本で言うなら、プロ野球の大谷翔平選手が今から10年後ぐらいに現役大リーガーのままの立場で伝記ドラマが作られてしまった…みたいな感じでしょうか。
人口が多く、国土も広大で地方毎に言語も異なり、気風にも特色のあるインドに於いて、地方出身の選手がナショナルチームの代表に選出される事の難しさ、そこで活躍し、スター選手となるまでの努力、その成功後の苦悩を主に描く。ただ現役の選手でもあるので、基本的にそこまでドラスティックな展開ではなく、チームのキャプテンとして2011年W杯でインドを28年ぶりの優勝へと導いていく姿がクライマックスとなる。クリケット🏏のルールは全然わからないけど、なんとなく雰囲気を察しながら盛り上がる感じで見れば良いのでは、と言ったところ。ラスト、優勝のかかった試合をみんなで応援し、勝利に歓喜する様子を見ていると、やはりグッと胸がアツくなってしまう。
中盤、一箇所だけ実にインド映画らしい、でも「コレ本当に実話⁈」と思わずにはいられない出来事が起こり、メチャクチャビックリさせられる。そして、主演スシャント君の似合っているのか似合わないのかよくわからない、ビミョーなロン毛も今作の隠れた見どころ。
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