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追龍のgesuのネタバレレビュー・内容・結末

追龍(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

生命は運命が、富は天が決める

アンディラウ、ドニーイェンの香港闇社会成り上がりノワール作品。と言いながら当時よろしくアッパーな雰囲気もあった。
現在とはまた違った形で混沌極まる香港を舞台に2人の男が闇に乗じてのし上がる。

潮州出身のドニーさんとその仲間たちの若さゆえの無鉄砲感。
堅物同郷警察おじさんとの関係切ない。
体制側ならではの強かさとしっかり裏でやることやってるアンディラウはスーツ決まりすぎ。イップマンの時といいケントチェンの名助演男優賞ぶり。

途中なにこの船?と思ったけど多分地元から家族呼び寄せてたのかな。国内でもあの感じは密航扱いだったのか?
完全覚醒して闇社会に幅きかすドニーおじさんも薬でバカ儲け。身内には厳しいということはやるもんじゃなくて欲しがるもんに売るのが正解ってことやな!

九龍城も飛行機も超CGやったけど中の雰囲気はよかった。中国本土の蟻族思い出したな。ドニーさんの入ったマフィアのボス、レギュラー西川君似。
裏切りの代償に足を傷むことになるも、警察とマフィアの2人の結束は強くなる。
サブキャラも実は因果が深く、途中急にでてきたローズは実は…有能ぶりパンパねえ。
タイ編蛇足感あるけどセブンオマージュシーンあり。

作中時代的に政治にも行政にも賄賂が蔓延りまくりだからこそできたんやろなー。そして英国人には逆らえないという戦後植民地の軋轢に挟まれるふたり。賄賂撲滅の機運が高まるにつれ斜陽に向かう2人の関係と変わらなかった友情。

ラストシーンもカルマに塗れてる。
イップマンもそうやったけど現在の情勢的な欧米打倒!みたいな気概を感じるのは気のせいか…
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