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さびしんぼうのOSHOのレビュー・感想・評価

さびしんぼう(1985年製作の映画)
3.7
大林宣彦監督の尾道3部作、3作品目。

青春エロコメディ要素が強い。
言い方を変えると大林宣彦要素が強い。
大林宣彦監督のスタッフをしていた人の話しを聴いたことあるけど、大林組は大林宣彦監督の独走をどうやって抑えるかがポイントだったらしい。
(独走を抑えないと青春エロコメディ路線だけになってしまう)
『転校生』『時をかける少女』は大林宣彦色を抑えられたけど、この『さびしんぼう』はあまり抑えられなかったのでしょうね。

共学の高校に通う主人公が女子校に通うかわいい女の子の写真を撮りまくるのは、現代ならただのストーカー。
でも、これが、大林宣彦監督の性癖。
これを昭和の良き文化とみるのか、ただのストーカーとみるのか…
個人的には、ただのストーカーにしか思えない。

今作は、尾美としのりが単独の主人公で尾美としのり中心にストーリーは回る。

尾美としのりの母親役が藤田弓子。
尾美としのりがストーカーしている女子高の美少女が富田靖子。
その尾美としのりにだけ見えていたチャップリンのようなコミカルな動きの美少女「さびしんぼう」が富田靖子。(一人二役)

「さびしんぼう」が主人公の母親の若い頃ということが早いうちにわかる。
タイムマシンもタイムリープもないのに過去と現代のせつなくなる物語でもある。

藤田弓子さんと富田靖子さんが似ていると思えた点も良かった。
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