たーぼーん

ほえる犬は噛まないのたーぼーんのレビュー・感想・評価

ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)
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この映画の舞台となる高層マンションが、漢江沿いのマンション群なのかもっと違う場所なのかはよく分からないのだけど、国全体の経済規模の変動期で中流層と下層階級の人々が分離されてなく混ざって暮らしていて、色々な変わった人物が登場するって事なのだろうか。(?)
パラサイトを観て「しとやかな獣」や「女であること」が浮かんだ感じで、この作品は「彼女と彼」が浮かんだけど考え過ぎか。
フランダース的な音楽や犬を食肉として扱う習慣もあるが、どのエピソードも他のポン・ジュノ作品ほどどぎつくなくて軽くすり抜ける感じで、むしろ日本映画とか日本のコミックみたいな感じがする。
ただし、犬を落とす話だからそこはちょっとハッとはさせる。岡崎京子「リバーズ・エッジ」の持つ凄みを、何らかの方法で出したかったのだろうか。ああ、これも勘ぐり過ぎか。
まあ、何にしても面白い映画だった。