土平木艮

ミクロの決死圏の土平木艮のネタバレレビュー・内容・結末

ミクロの決死圏(1966年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あらすじ…『東側』からの亡命科学者・ベネシュを乗せた飛行機が到着。同乗していた(多分CIAの)情報部員の主人公・グラント、ベネシュを乗せた車を見送る→ベネシュを護衛する車列が襲われるが、何とか基地らしき所に逃げ込む→ベネシュ、襲撃により脳内出血。手術は無理。『ミクロ化した潜水艇で脳に入り込み、レーザーで血塊を焼き切る』コトに→ミクロ化の制限時間は1時間。ちなみに、ベネシュはこの時間制限を克服する方法を発見し、それを手土産にアメリカ亡命をした模様→グラント、深夜にカーター将軍に呼び出される。執刀医デュバル(※スパイの疑い有り)、その助手コーラ、デュバルを監視するマイケルズ、潜水艇の操縦士ビルらと5人で、潜水艇でベネシュの体内へ行かされる→頸動脈から体内へ侵入。そのまま脳へ向かう予定が、事故の影響で出来てたバイパスによって静脈へ迷い込み、心臓に向かうコトに。外部との連携で心臓を突破→肺動脈に入るが、潜水艇のタンクが空気漏れ。浮力を失うが、肺から空気を取り込み問題解決→リンパ腺に入るが、内部の物質が絡みつき、内耳に侵入した辺りで給排水口に不良発生。外部からの音であわや大惨事。でも手入れして問題解決→アクシデント続きで故障したレーザーを修理したりしながら、いよいよ脳内に→『残り時間が僅かだから作戦中止』を言い出すマイケルズ。グラント、デュバル、コーラは反対して船外へ、レーザー手術を開始→マイケルズがスパイだった。ビルを襲い、潜水艇を操縦し、脳神経を損傷させようとする→グラント、レーザーで潜水艇を攻撃、破壊→動けなくなった潜水艇、時間切れで白血球に襲われ始める。マイケルズは潜水艇ともども白血球の餌食に→4人は視神経を通って目から脱出。無事生還を果たす。





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『潜水艇を体内に残して来て大丈夫か?しかも原子力船だけど』とか『体内の航路図って紙なの?それ』等々、ツッコミどころ満載。
しかし、本作が50年以上前に作られた作品であるコトを考慮すれば、そこは問題にしてはいけないと思う。

他に目を向けるべき良い点が沢山ある。

体内を探検する設定の作品はあまり多くない気がする。少なくとも『宇宙探検』よりは。
体内の描写が、意図的なんだろうけど、原題の様にとても『ファンタスティック』。
『ごく身近に、こんなに神秘的な世界があったのか』と、感動してしまった。

劇中でミクロ化していられる時間が1時間。
そして、ミクロ化して体内に入り、出てくるまでの『観客側の実際の時間』もほぼ1時間。
リアルタイムでハラハラ出来るこの仕組みも面白かった。



効果音・BGM・セット等は、やはり時代を感じさせるけど、私などは世代的に『懐かしく』感じられて楽しかった。

翌年に放送開始された『ウルトラセブン』は、この作品から思いっきり影響を受けてるのは間違いない。


是非リメイクして貰いたい作品。
土平木艮

土平木艮