とうじ

ミクロの決死圏のとうじのレビュー・感想・評価

ミクロの決死圏(1966年製作の映画)
5.0
無駄がない名作。
下手に情緒を揺さぶってくることなく、任務が終わるとともに映画がすぱっと終わるのがかなり良い。
そういう面で表れるフライシャーの演出の隙のなさと、クラシックsfらしい明るくて娯楽的なストーリーの融合がたまらない。
ラクエルウェルチに白血球がこびりつくところとか、主人公の命綱が簡単にブチっとちぎれるところとか、司令官がアリを潰そうとして止めるところとか、ニコニコして見ていられる。そもそも、シネスコを贅沢に使ったカラフルな場面が多く、多幸感溢れる映像で構成されている。しかし、クルーが耳の渦巻き管に入っている時に、外にいる手術医達は絶対に音を立ててはいけなくなるシークエンスなんかはしっかりと緊張感が張り詰める。主人公が肺胞の中に吸い込まれていくシーンはかなり怖い。結果的に、超楽しく、うまくできたsf冒険映画となっている。
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