Mikiyoshi1986

ミクロの決死圏のMikiyoshi1986のレビュー・感想・評価

ミクロの決死圏(1966年製作の映画)
3.6
初観賞!
ミクロ化した潜水艇が人体を巡るSFアドベンチャー!
次から次へと降りかかる障害を乗り越え、彼らは無事ミッションを達成することができるのか!?
この絶妙なレトロフューチャー感、好きです。

東側から亡命した科学者といい、近未来的なアメリカ機関の描写には最先端技術を誇示する自国の、ソ連に対する牽制も少なからずあったのでしょう。
核燃料技術も出てきたりで、体内の放射能追跡とか今ではぶっ飛びそうなアイディアも平気で繰り出してくれます。
62年にはキューバ危機が起きたり、63年には日本初の原子力発電所が誕生したり、64年は「博士の異常な愛情」が公開されたりと、60年代は「核」が何かと世界を席巻していたことを物語っていますね。

数々の大掛かりなセット美術と趣向を凝らした撮影方法は、古臭さを度外視しても大変素晴らしい視覚効果を生み出しており、まさに原題通りの「Fantastic Voyage」

一番好きというか、凄く印象的なのは、抗体まみれになったウェルチ姐さんの豊満な身体をオッサンが四人がかりでこねくり回すシーン。(若干の語弊があります)
いやー、あれは完全なるフェティシズムの極みでしたね。
でも欲を言うならば、せっかくウェルチ姐さんをキャスティングしてんだから水着にさせろや!とも思います。

あぁ、そこで終わるのねっていう潔さもザ・古き良き60年代な作風。
あとドナルド・プレザンスは同年ポランスキーの「袋小路」にも出演しているのもなかなか興味深いポイントです。
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