同盟軍の一人の女性の慟哭に始まり帝国軍の一人の
男の慟哭で本章は幕を閉じた。
かけがえのない存在を失った喪失感は耐え難いもの
でありそのダメージは消えることはないだろう。そ
れでも女性は軍人としての務めを果たしてゆく。ま
た男は自らの野望を胸に秘め歩みを止めることはな
い。
男を慟哭に導いたのは正義感が強くどこまでも真っ
直ぐで心優しいもう一人の男。時に非情な判断を迫
られる軍人には向かないタイプなのかもしれない。
遅かれ早かれ永遠を誓った友情とともに消えゆく運
命だったのだろうか。
最後に示した彼の行動が究極の友情だとするならあ
まりにも残酷だし悲しすぎる。
戦争とは常に犠牲を伴うものであるとはいえ観てい
てとても辛くなった。旧作を見て分かっていた展開
だけどやはり涙を堪えきれなかった。
信念や正義を貫くのは尊い事ではあるけど多くの人
が無念の思いを残し消えゆくのみ。そして去りゆく
英雄を残したまま覇者になるべく突き進む英雄がい
る。
こんな素晴らしいドラマはないというくらい銀英伝
は他に類なき作品。
ぜひ続きが観たい。楽しみにしています。