Yuya

野球部員、演劇の舞台に立つ!のYuyaのレビュー・感想・評価

3.1
夢舞台 甲子園の中止が決まった…
夢破れた者の哀しみは計り知れない
青春に涙した若人はきっと学べるよ
“得て微笑むだけの夢など無意味”だ
叶わず 奪われて 擦り抜けた瞬間の
痛み 哀しみ 悔しさ 後悔 無念さが
人を前に進めてくれる原動力になり
その時の心の傷は 何十年経っても
自分を勇気づけてくれる思い出さ

”成らぬ事は成らぬ できぬ事はできぬ“
大事なのは できない事に怯えるんじゃなくて
できない事を受け入れて じゃあ何ができるかを
必死で突き詰めれば おのずと道は拓けるんだな

オッサンの心に そんな青春のもやもやを甦らせたのが
中山節夫監督が撮った 実話ベースの1本
甲子園を目指したものの 一回戦負けした強豪校
その中心メンバーが 教師と監督のゴリ押しで
なぜだか 演劇部員となってコンクールを目指すという…
荒唐無稽ながらも 大切なものに気付かされる良作
「野球だけの人間になるな」
「君たちに何が足りんやったか知りたいなら演劇部に来なさい」
自分が学生だったら ホント意味わかんないまま
とりあえず反発してただけかもしれないが
こうゆう 自分の望んでない方向や方法にも
自分が見えていなかった道や光明があったり
近道と思ったものが実は遠回りで
遠回りだと思ったものが実は近道だった
なんて事は ホント人生でよくあるコトだと
オッサンになって 近頃しみじみと思う

今ほどに 激動の時代 困難な世界はそうはない
ダーウィンの進化論に基づけば
強き者も賢き者も 環境に応じて変化する者を超えない
この先を生き残っていけるのは
これまでの執着をいかに捨て去り
新しい何かをどう築いていけるか なんだろうな
Yuya

Yuya