みかん

ターミネーター ニュー・フェイトのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

私にとって、一番好きな、思い入れのある映画は「ターミネーター2」です。
子供の頃から何度も見てきた作品で、もはや思い出とともにあるので、一番好きっていうのはもう揺るがないんじゃないかなと思う。
それくらい大好きな作品ではありますが、大好きな反面、関連作品が出る度にまたかぁ、と思わずにはいられない。
前回のリブート三部作も、いつの間にか制作中止になっているし。
シリーズは全て見ていますが、やっぱりT1&T2を越える作品なんてなかったし(この2作は合わせて1つなので!)、やればやるほど矛盾も増すし、どうしても二番煎じな印象が拭えないので、全て別ものとして割り切って楽しんでいました。
本作も、「正当な続編」とか正直今さらだし、期待したらダメだって思う一方で、リンダ・ハミルトン&シュワちゃんの復帰、さらにはキャメロンが製作&脚本に復帰って聞いちゃうと、やっぱり期待しちゃうのは仕方ないですよね。
なのでちょっと厳しめの感想になってしまいましたが、愛故なのでご容赦いただきたい。
しかも長くてクドい上に、ネタバレしまくってますのでご注意ください!

前置きが長くなりましたが、本編感想。
冒頭でジョンが死ぬという、さっそく心折れる展開。。。
しかもT-800が手にかけるとか。
展開的には仕方ないんでしょうけど、もうこの時点で個人的には割り切りモードに入ってしまいました。
前回のジェニシスも序盤は結構楽しく見れていたけど、一番受け入れられなかったのがジョンの扱いでした。
ジョンがターミネーターになるって、もはや何のための戦いなのか、よくわからない展開。
本作のジョンの扱いについても、T2で綺麗に完結していたものを、必死にサラ達がジョンを守って世界を救った、運命は変えられる!っていう結末を、台無しにしちゃうというか。
T2で頑張ったのは何だったんだと思わせられるような、あっけないジョンの死は到底受け入れられなくて。
T3もT4も同じような理由で、T2の結末を無にされたことが個人的に一番ナシだったので(でも、新しい視点で画かれたT4は結構好きでした。もう記憶あやしいですが。)。
ストーリーとしては、いつもの追う・追われるの展開で、特にT2の焼き直し感が強かった印象でした。
というか、T2の展開やシーンをあえてなぞっている演出。
懐かしいって思わせるためなのかわからないですが、何度も見ている私としては全部T2で見た展開だし、既視感がすごくて、新しさは感じられませんでした。
これ、結構致命的だと思います。新作で同じ内容をやるってことですし。
私の頭が固いのかもしれないですが 、「続編」と銘打つなら違う展開への試みが大事だと思います。

良かったところもあって、派手なアクションはパワーアップしていたし、マッケンジー・デイヴィスはひたすらかっこよかった!!筋肉たまらんです。
ナタリア・レイエスは初めて知りましたが、彼女も素敵でした!
リンダ・ハミルトンも年齢を重ねても変わらないオーラがあって、鬼気迫るサラ・コナーを劇場で再び見れたのは、とても良かったです。

でもでも、どれだけ見た目シュワちゃんでも、カールはあの溶鉱炉に沈んでいったT-800とは違うし、ジョンを殺しておいて別の人間と出会って人間を理解したみたいな展開、全然心躍らないよー。
シュワちゃんはあのT-800っていうのが良いんであって、別の個体として出てこられてもそこに何の思い入れもないので、微妙な気持ちになってしまいました。。。
これは本作に限らず、T3・T4・T5もそうでした。

他にも気になったのは、本作では敵のターミネーターREV-9を倒しても、何も解決しないよねってところ。
リージョンを破壊しないと、再び同じように敵を送り込んでこれるってことですよね?
T2はスカイネットの開発者であるダイソンに、そのデーターを全て破棄させて審判の日を防いだっていう流れがあったけど、今回はそういう結末もなく。
そもそも、T2の後ならサイバーダイン潰してるので、T-800がさらに未来から来るってことは起きないんじゃないかな??
・・・だんだんわからなくなってきました。
それと、グレースの体内にある動力源で仕留められるってわかってるなら、別途用意しておけば良かったのでは?
最後の犠牲も、ちょっと無理矢理感があって感動が薄まっちゃった気がします。
この世界観でこういう重箱の隅をつつくようなこと言い出すと、終わらないんですけどね。。。
ここまで書いて、自分でもめんどくさいなって思うけど、正直な気持ちです。

あと、少年ジョンをどうやって撮影したんだろう??
ほんとにジョンだったんだけど、CGでしょうか??
エドワード・ファーロングが演技してたって訳じゃないよね??
このあたり本当に不思議でした。。。今の技術で可能なんでしょうか。すごいなー。

このシリーズに関しては、いつもなんだかんだ文句言っちゃうけど、結果的には未だに新作を楽しめるのはありがたいことなのかも。
こうやって、数十年前の作品を未だに色々語れるって楽しいし。

本作でシュワちゃんがサングラスをあえて掛けないシーンとか、「I won't be back」というセリフのとおり、もうこのシリーズも終わりということの表れだったのかもしれません。
もう、これ以上の作品は作れないでしょうし、求められていない気がします。
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