ゆう

パンとバスと2度目のハツコイのゆうのレビュー・感想・評価

3.1
カメラワークや演出、色々と初々しさを感じ取れる作品だったな。山で想いの丈を叫ぶシーンなんて、きょうびなかなか見る事ない。でも、それが恥ずかしいものを見せられているとはならずに腑に落ちるのは、作品そのものの魅力なんだろうなぁ。

不倫、バイセクシャル、バツイチ子持ち、色んな事情を抱えた人の恋愛観・結婚観を垣間見る事が出来、ついついそれらをカテゴライズして、正解を導き出してしまいガチだけど、序盤のシーンにもある通り、それは正解だけど正解でしかないんだよね。
正解はそれぞれの中にあるし、一般的な正解は分かってても、自分の中でそれが最適解ではない事って恋愛に限らず多々ありますからね。だから悩むわけで。

私自身は『小さな恋のメロディ』が凄い好きで、好きならルールや常識やしがらみに囚われず結婚したら良いじゃんと言うところのシンプルさにとてつもない美しさを感じるわけですが、本作のような愛の複雑さ、上手くいかなさを知ってるからこそ、儚く尊くて好きなんだと改めて思いましたね。

別軸の話にはなるけど、姉妹の関係性シーンがとんでもなく良いですね。
海街ダイアリーとか、イン・ハー・シューズとか好きなんで堪らないっすね。
そして、絵を褒められた事をきっかけに妹が彼を好きになっしまうような予感とさらなる面倒臭さを孕んでいて、そこも良かった。
ゆう

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