再生して最初に思ったのは白銀の世界ということ。雪が降り積もった西部劇映画は『殺しが静かにやって来る』を観たとき以来だった。
本作品は残虐性の高いマカロニウエスタンとしばしば評され、映像にも血や腸などゴア描写も多く気味の悪さを感じるが、それ以上に本作に全体的に冷たさを感じる極寒な映画だった。
先述の通り雪に囲まれた世界が舞台、鎖に繋がれた終身刑の囚人、何よりも本作全体に流れる冷酷さ。
あらゆるところで本作の冷たさを感じる映像や雰囲気、かつカルメロ・ベルナオーラの暗く陰惨な音楽。それらが本作の残虐さとベストマッチし、さらに残虐性に拍車をかけている(……気がする)