おかもと

マリア・ブラウンの結婚のおかもとのレビュー・感想・評価

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)
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ものすごく面白かった。
あまりにも劇的な女性像、生きるために強くなるしかなかったが、それは食べるためではなく愛のためで…
人間は夢だけでは食べていけないというおもんない意見を、では何の為に食べるかといえば夢のためだと喝破した人もいるが、まさにそのようなことを思う。でもそれは価値判断というよりも、事実認識なんだろうなとも思う。
このような人間を魅力的に思うとき、自分もまたこの映画の中の支配と従属の関係に巻き込まれているのだと思う。
日本の堕落論、イタリアのカビリアの夜とかとの親和性が高く、敗戦を経験した社会に共通する物語という感じもする。