ShinMakita

シャーキーズ・マシーンのShinMakitaのネタバレレビュー・内容・結末

シャーキーズ・マシーン(1982年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

☆mixi過去レビュー転載計画(刑事・警察洋画編)

…アラスジ長すぎるんで飛ばしてください。

〈story〉
アトランタ・・・麻薬課刑事シャーキーは、売人逮捕の際に銃撃戦を引き起こしてしまい一般市民の犠牲を出してしまった。そのため、署の地下にある<掃き溜め>こと風紀課にトバされてしまう。課長のフリスク以下、ベテランのアーチーやパパが顔を揃える部署だが、しょっぴく相手がクセ者ばかり。オカマや娼婦、ぽん引きばかりなのだ。ウンザリするシャーキーだが、初日の夜、釈放されたぽん引きパーシーが忘れていった手帳に目が止まった。手帳には暗号化された7つの電話番号が並んでいたのだ。パーシーは一晩1000ドルクラスの高級娼婦を扱っている野郎だ。調べると、電話番号はそんな高級娼婦たちのものと判明。うち一人は、先日デカと一緒に惨殺されたアジア系娼婦であった。シャーキーたちは上に掛け合い、各電話の盗聴許可を申請する。すると、とりあえずOKは出たが、ドミノという娼婦だけは盗聴NGと言われてしまった。これはクサいと感じたシャーキーは、盗聴マニアの総務課刑事ノッシュを使って独断でドミノの電話盗聴を行ってしまう。そして、ドミノの上客がホチキンスという男であることが判った。ホチキンスは警察に顔がきく大物政治家で、アトランタ州知事選に出馬している。だからドミノはアンタッチャブルというわけか・・・と思いながらも、シャーキーは売春組織解明のため、風紀課の仲間たちの力を借りてドミノの棲むマンションを24時間監視するのだった。その過程で、ドミノが売春から足を洗いたがっていることが判る。ダンサーとしてカタギに生きようとしているドミノに好意を持つようになるシャーキー。ある夜、組織のボスとおぼしき<ビクター>なるイタリア人がドミノの部屋を訪ねた時は、二人の性行為を見て切ない気持ちになってしまうのだった。<ビクター>は、ドミノが足を洗うのを許可する代わりに最後のセックスを要求してきたのだ。

翌日。向かいのビルからいつものように双眼鏡でドミノの部屋を覗いていたシャーキー。ダンススクールから帰ってきたドミノは、寝室に入り無防備な姿だ。そこに、ドミノの部屋の呼び鈴が鳴る。ドアの前まで来たドミノは、突然ドア越しに、客の放ったショットガンの弾で顔を砕かれ絶命してしまう。一部始終を目撃していたシャーキーはマンションに駆けつけドミノの部屋に向かうが、犯人は既に逃亡した後だった。現れたタイミングからして、ホシも俺同様ドミノを監視していたに違いない・・・そう考えたシャーキーは、向かいのビルの空き部屋に犯人の痕跡を発見。犯人は麻薬中毒のイタリア人カルロ・スコレリであった。カルロの兄ビクターは、売春/麻薬/殺し、何でもござれの人身売買組織の首領であることが知られている。飼い馴らしたホチキンスを州知事に据えてアトランタを牛耳るつもりのビクターが、弟を使い娼婦たちを始末したのだ。アジア系の娼婦は、一緒に寝ていた刑事にネタを掴まれないようにするため殺害されたのだろう。ドミノを殺したのは、ホチキンスとビクターのツナガリを証言できる唯一の人間だったからだ。シャーキーは盗聴テープを証拠にビクターとホチキンスの逮捕にこぎ着けようと考えたが、突如、集めた盗聴テープが署の証拠室から消えてしまう。ビクターの組織がシャーキーらの捜査に気付き、証拠隠滅に動き出したのだ。だが、シャーキーに思わぬ幸運が舞い込んでくる。何とドミノは生きていたのだ。昨日はダンス仲間のティファニーに部屋を貸し、外出していただけだったのだ。シャーキーはすかさずドミノを保護するが、ドミノが生きていることを知ったビクターは、カルロと<警察内のスパイ>を使ってシャーキーとドミノの命をつけ狙うのだった・・・


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『シャーキーズ・マシーン』。バート・レイノルズらしいポリスアクションです。

レイノルズらしいというのは、サービス精神旺盛というか<全部のせ>感というか、そういったツクリの映画だからですね。とにかく、これまでのポリスアクションのパロディが豊富。まず「ダーティハリー」からは、冒頭の売人逮捕シークエンス。売人が乱射する44マグナムが必要以上にフィーチャーされているのは、ハリーを意識しているせいでしょう。ショットガンを持つカルロを非常階段で追跡するシークエンスは「ブリット」でしょうか。そして敵ボスがヨーロッパ人=よそ者という設定は、間違いなく「フレンチコネクション」ですね。その上で、独自性を出しているのも特徴。まずは「お色気」ですね。ドミノという露骨なセックスシンボルの存在は、70年代までのはみ出し刑事ものでは異色です。そして刑事のチャーミングさを見せるのもレイノルズならでは。実家の窓から見える子供たちの遊ぶ姿に心奪われたり、 DIYでバラの木彫りを披露したりと、これまでの刑事像とは合わない設定ですよね。

撃たれたアーチーがしつこくシャーキーを呼び止めたりと、ちょっと笑えるシーンがあるのも特徴。署の階段を降りて風紀課に向かうにつれて照明が暗くなったりという的確な演出も含め、監督としても及第点なとこを見せたレイノルズ。続編もやってほしかったなあ・・・
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