あらすじ：忘れたい思い出があるなら、なぜソレを忘れたいのか突き詰めてみて。かつての過ちを侘びたり、当時出来なかったことにトライしたりする必要にかられるはずだから。それらを実行に移したら、ソレは必ず浄化されて、忘れたくない大切な思い出になるからね。
あの怖かったピエロ、死んでなかったらしい。でもさ、ほんとにピエロなんかいたっけ？…というお話。
また失敗したらどうしよう、どうせ無理だ、ぜんぶ自分のせいだ、もうおしまいだ…このようにして刻み込まれてきたギブアップの精神と、一人一人が白黒つくまで対決するシリーズ後編。
怯えれば無限に大きくなる一方、罵倒し嘲笑すれば恐怖は小さくしぼむ。隙あらばすぐに芽生えるけど、嘲笑や罵倒を習慣づけることができれば、ついに恐怖は消滅して心の平穏を得られる。
途中退場となった二人は可哀想だったけど悔いのない生涯だったはずだし、リッチーとベンの秘めた想いもめいめいの形で結実してよかった。四十にして不惑を得たみんなの、静かな笑顔が印象的だった。
客寄せのためかアクションに時間と予算が割かれていて、クライマックスが間延びしていたのは残念だったけど、人類最大の敵である恐怖に打ち勝った“負け組”の背中が、湿気たオッサンオバサンのスピリットに火を点けてくれた。アツい二部作。
