ふっくー

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のふっくーのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

1990年に公開された「IT」のリメイク版第2弾であり、オリジナル版の後編に位置するお話。
27年ぶりに「ルーザーズ・クラブ」が再集結し、恐怖の根源ペニーワイズとの因縁の戦いに決着をつける。
監督は引き続きアンディ・ムスキエティで、脚本に「死霊館ユニバース」でお馴染みのゲイリー・ドーベルマンが名を連ねます。

今作どうやら賛否がわかれてるようですが、なぜなんでしょうか。普通に楽しめましたけど笑笑。今作を楽しむにあたって、まず前作は必ず鑑賞しておくことが大前提。今作からの初見さんお断りのお話なので、前作と今作は一つの映画として捉えて下さい。
そしてオリジナル版を鑑賞していて、ある程度「IT」ペニーワイズはこういう存在なのだということを理解しておくことが重要です。そうすれば普通に楽しめる作品に仕上がっています!

ルーザーズ・クラブが中華屋で再集結して、決着をつけるまでの基本的な流れはオリジナル版と同じだけど、恐怖演出が現代版にリニューアルされていて、お化け屋敷映画として最高に楽しい。

恐怖演出がペニーワイズの冗談と道化師らしいバラエティ豊かな表現なので、怖さとゆうより楽しさから笑える要素が強いかな。
一旦止まったかと思えば何か変なオバハン(ペニーワイズ)が暗い部屋で全裸で徘徊してるシーンは「ヘレディタリー」を彷彿とさせますね笑笑。
観客席の下で数を数えて「いーち」「にーい」で止まるペニーワイズが1番恐ろしかったです笑笑。
ピエロのアトラクションみたいなところで、振り子で障害物になってたピエロの中の一体のデザインがオリジナル版ペニーワイズの色合いでニヤリとしてしまいました。

大人になったルーザーズ・クラブの配役がみんなそっくりで、そこがめちゃくちゃ感動!!
前作で死んだと思われたナイフの不良少年が意外な形で生還してるのも笑える。
冒頭のゲイのカップル、顔のアザで悩む女の子、排水溝から声が聞こえると訴えていた男の子と全然悪くない人たちがペニーワイズの餌食になるのに、クソみたいな不良達はやられるシーンがなかったのが救われない。

これはホラー映画じゃなくて、完全な青春映画!「スタンドバイミー」であり、ラストの結末は普通に良い話で、普通に感動したよ笑。

冒頭で、「途中まで良かったけど結末が酷かった」とビリーが何度か言われるシーンがありますが、原作者スティーブンキングも自身の小説が、「結末が良くない」と言われまくっているので、それに対しての自虐ネタですね笑。
質屋に陳列されている中に、キング原作「クリスティーン」に登場したプリムス・フューリーのナンバープレート「CQB241」が陳列されていたり色々と製作者の愛が感じられるところも楽しい。

今作の監督アンディ・ムスキエティが薬局の客として、カメオ出演していたり、
原作者スティーブンキング本人が、なかなか面白い役どころで、ちょびっと出演してたりするので、是非探してみてください笑。
ふっくー

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