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神と共に 第一章:罪と罰のLEGIONのレビュー・感想・評価

神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)
3.7
ある日、死を迎えた消防士が7つの地獄の裁判を受ける物語。仏教の教えに沿って構成されたこの作品は何もかもが壮大に感じた。ファンタジーのジャンルとしても新しい世界観を完璧に築き上げている。死者が49日間で通過しなければならない7つの地獄はそれぞれの地獄の名前に馴染んだ特色があり雰囲気もすぐに移り変わっていくため飽きることなく楽しめた。物語の説明の仕方に上手さを感じた。死者にとって地獄は初めてで何も知らない。視聴者は主人公と同じように物語の世界観に入り込めるから難しさを感じず、何度も説明されることで簡単に物語を追いやすくしていた。アクションの幅も広く、雪崩れや砂嵐、魔法を使用した戦闘など様々な点で興奮することができた。
7つの裁判を通して一人の死者の人生を覗いた物語で、その死者は誰が見ても善者であることは間違いない。しかしそれぞれの裁判内容は屁理屈並みに小さい過ちばかりであった。これを基準にするならば大抵の人が生まれ変わりを許されないと思う。主人公の人生と隠された真実を見れたことで人生の重みを知れた。物語後半やラストは感動するものの、最初があまり興味を惹き切れてなかったように感じた。視聴者にとって誰かも知らない死者の人生の罪をいきなり見せられても何とも思わないし、「誰?」という感想しか出てこない。完璧な人間は存在せず、誰かとの協力でより良く人生を形成するものだと学んだ。
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