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神と共に 第一章:罪と罰のkuuのレビュー・感想・評価

神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)
3.9
『神と共に 第一章:罪と罰』
原題 신과함께-죄와 벌.
英題 Along with the Gods: The Two Worlds.
映倫区分G.
製作年2018年。上映時間140分。

韓国の人気ウェブコミックを実写映画化だそうで、世界的ヒットを記録したって知りませんでした。
ファンタジーアクション2部作の第1章(2部作と見終わって知る。。。🥺)。
冥界の使者カンニムをハ・ジョンウ、ヘウォンメクをチュ・ジフンが演じるほか、共演にもチャ・テヒョン、イ・ジョンジェら豪華キャストが集結。
キム・ヨンファ監督がメガホンを取る。

人間は死ぬと49日間に7つの地獄の裁判を受けなければならず、すべてを無罪で通った者だけが現世に生まれ変わることができる。
ある日、死を迎えた消防士ジャホンの前に、冥界からの使者で地獄の裁判の弁護と護衛を務めるヘウォンメクとドクチュン、カンニムが現れる。
生前の善行が認められ、19年ぶりの貴人として転生を確実視されるジャホンだったが、裁判が進むにつれて地獄鬼や怨霊が出現し、冥界が揺らぎはじめる。。。

今作品の冒頭にテロップが出る
その、仏説寿生経によれば、すべての人間は、死んで亡者になると、冥土で49日にわたり7回の裁判を受けることになる。
冥土の七人のシワン(十王)は、
嘘(ウソ)、怠惰、不義、背信(裏切り)、暴力、殺人、天倫を審判して、すべての審判を通過した亡者だけが、生まれ変わって(還生)新しい人生を始めることができる。
余談ばかりで申し訳ないですが、この仏説寿生経とは、記憶がたしかなら、
『天地八陽神呪経』と云う偽経の中にあったような。
韓国の祈福仏教の象徴といえる『八陽経』の『仏説寿生経』。
妙法蓮華経(通称法華経)の第25品(25章)にある観世音菩薩普門品(通称観音経)みたいな感じかな。
偽経てのは、サンスクリット語で書かれた原典をそのまま漢訳した経典ではなく、原典から撰述して漢語で記したものや、漢語に翻訳された経典から抄出して記された経典のことです。
日本でも延命十句観音経など親しみをもって読経されてる。

今作品が、こないにも泪を誘うとは思わなかったかったし、泪の一滴一滴に意味があるのだと考えます。
小生も父母と数十年会わず、それっきり逝ってしまった。
どうでもいっかぁ😊。
しかし、まぁスピード感あふれる冒険活劇としても良く作られてたし、この点でも個人的にメチャクチャ好物でした。
アニメチックでもあるけど、ワイルドでひねりの効いた展開に、ぱちくりさせて多少畏敬の念を抱いた。
これはハイ・コンセプトの作品であり、あらゆる奇想天外な概念が完璧に消化されているし付いていくのにはチョイしんどかった。
ストーリーテリングには見事な勢いがあったし、何事も見かけによらないんやなぁと思たかな。
今作品のキャスティングは素人目ですが、しっかりしている作品と感じたし、俄に韓国映画やテレビドラマ観始めてるけど、なじみの顔ぶればかりで、愛着も持てました。
チャ・テヒョンは、お人好しで秘密を抱えているパラゴンを完璧に演じており、裁判のたびに生まれ変わるチャンスを失ってしまう恐れがある。
また、3人の死神のキャスティングも的確で、それぞれ異なる力関係で物語に推進力を与えている。
地獄の各階層も見事に描かれてるし、繰り返しを感じさせない素晴らしい世界観でした。
(感想末に七つの階層を記載しておきます)
CGIは、映画の9割がグリーンスクリーンであることを考えると、巧いほうなんかなぁと思う。
CGIはあくまで手段であり、目的は常にストーリーに貢献することでなければならないと思います。
今作品では、ストーリーが非常に強力やったし、CGIは背景に消えてしまう。
ストーリーテリングにおいて説明というのは常に厄介なもんで、今作品は実質的にすべて説明である。
しかし、キャラの動機付けによる陰謀とサスペンスの積み重ねは、常に人を作品の中に深く引き込んでいく。
観てる側は、次の裁判の準備をしながら、あらゆる場面で死後の世界の守護者たちの説明に緊密な感覚を傾ける。
あくまでもこないな世界観が好みなら。
事前準備をしても、裁判では衝撃的な事実が発覚し、ハラハラさせられるかな。
大げさやけど、沢山の心の琴線と感情に触れる作品でした。
スリル、好奇心、悲しみ、喪失感、怒り、ユーモア、魅力、衝撃、失望、愛、心配。
その微妙なバランスと等間隔性やったし。
思考や感情の移り変わりが激しいのに、不快感や混乱がなかった。
キム・ヨンファ監督は、途中から2本立ての物語を展開し、最終幕では両方の物語が効果的に組み合わされます。 この物語は、神のレベルで共鳴する。また、猛烈な冒険アクション映画であると同時に、どのような立場であれ、生きることの複雑さを考察する作品でもあるんちゃうかな。
エンドクレジットが流れた時にはスリリングで心に響く映画やったなぁと感動し、少しでもエエ人間になりたいと思わせてくれたかな。
最後に(成主神)ソンジュジ役にあの人が登場!!知らなんだ☀️
続編に登場するんかぁアガるなぁ。



チャ・テヒョン演じるキム・ジャホンは、映画の中で
初軍門<チョグンムン>を通り、
全部で7つの試練を経験し、亡者を判定する。
※一度しか見てませんので、誤りがあるやも知れませんが、ご愛敬でお許しを🙇‍♂️。

火湯霊道<ファタンヨンド>
殺人地獄。
己の過去の行動が人の死に影響を与えたかどうかを判定。
殺人地獄直接、間接に関わらず殺人(誰かが死ぬ状況)に少しでも関与すれば裁かれることになる。
『貴人』に対しては、慎重な裁判が求められる。
火あぶり5~50年の刑といった裁定が下される。
三途の川亡者の眼を狙って人面魚が次々と襲ってくる。

怠惰地獄(無為地獄)
対象者に与えられた尊い命が無駄になったかどうか、人生を無駄にしたかどうかを審判する。
冥界で一番頼りない判官が担当になっている。
楽に勝訴できるとされている。

剣樹林<コムスリム>剣が茂る剣樹林では、樹木にむやみに触ると樹木の刃が全身に巻きつき苦しむことになる。『貴人』には特典があり、剣樹林を早く安全に通るための小舟と水路がある。

ウソ地獄(騙し地獄)
自分の人生でついた嘘を審判する。
舌を切るといった裁定を下す。

寒氷<ハンビン>峡谷不義地獄(不正地獄)
困っている人を助けようとしないかどうか、正義感のない罪や冷たい心を問うことで、正義感のない者を審判する。
氷に閉じ込めるといった刑罰を下す。天地鏡裏切り地獄鏡でできている。
他人の信頼を裏切った亡者を鏡の中で破壊する。

真空深穴<チンゴンシミョル>暴力地獄(虐殺の地獄)
自分の行動が人の死に影響を与えたかどうかを判定。
特に私利私欲のために犯した罪の性質で穴の深さが決まる。

裏切り地獄(信仰や信頼を裏切った冷徹な者を裁く)

暴力地獄
他人への身体的攻撃を裁く。
生前の暴力沙汰における罪の度合いを審判する。
加害者と被害者の間での謝罪や許しを勘案する。
千古砂漠閻魔大王の砂でできた兵が守っている。

天倫地獄(不孝地獄)
親や年長者、祖先への不義理や無礼な行為、また親不孝の罪を審判する。
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