アマプラ鑑賞。画質は荒いがこんなヴィンテージ見れるんだから文句もない。完全にショートプログラムピクチャー。60分物はだいすき。
1959年日活産。もはや風俗史だ。この映画に限らず、50〜70年代にかけた現代劇は街並みが完全にロストシティ。ほとんど歴史的資料と化す。ダンスシーンは第一次安保('59)の暗喩だね。発砲した若者はパーティを追い出されるわけ。
アメリカ映画とフランス映画の匂いと影響を直接感じるのはいかにも日活。リレー形式のプロットはモダンだが、始めのエピソードがハードボイルドなだけに尻すぼみ感は否めず残念(って今の頭で言えばの話な)。だが軽妙で風通しよく、音楽がとくにいい。
冒頭・情婦役の南風夕子と川地民夫の相手役・稲垣美穂子が美しい。日活は伝統的に「女優」だ。東宝にはない、妙なハスッパさが「クル」のだ。