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ファウストのGTのレビュー・感想・評価

ファウスト(1994年製作の映画)
4.8
 ゲーテの「ファウスト」を元にした映画。原作を読んだことはないが、絶対にこんな話じゃないことだけは分かる。それくらい意味不明でシュールな世界観が展開される。この辺は、流石変態監督のヤン・シュヴァンマイエルといったところ。
 正直ストーリーラインらしきものは一切無いような気がするが、「ファウスト」を謳っているのだから多分それを読んでからだともっと楽しめるのかもしれない。私個人は、その奇抜な演出を心行くまで楽しんだ。人形劇と現実が混じり合った摩訶不思議な世界。「オテサーネク」でもそうだったが全体的に気持ち悪く、レビューでもあるように飯が本当に不味そう。泥みたいなスープ、心底飲みたくない。そして画面が汚い。出てくる建物はどれも汚れが酷くて荒れまくっており、潔癖症の人とかは見たら卒倒しちゃうかもしれない。
 全体的に見ると、この映画はコメディチックで笑える。呼び出されては追い払われ、その度に人形→人間にさせられいちいち着替える悪魔のシーンはしつこすぎて爆笑。机からワインが湧き出してきて、それを見た客たちが群がってそれを飲み始めるシーンも、意味わかんなすぎてすき。このシーンがストーリーとどう関係あるのかは謎だ。
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