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聖なる泉の少女のobatのレビュー・感想・評価

聖なる泉の少女(2017年製作の映画)
3.7
全体を通してのストーリーは少し弱かった。台詞もかなり少なくて静かな作品だったが… とにかく終始画面が美しいのに圧倒されて、眠くなるどころかどんどん目が冴えてくるほどだった!ひとつひとつのシーンで絵画の中にいるみたいに。

グルジアってどんなところなのか…「みかんの丘」「とうもろこしの島」とはだいぶ印象の違う村だった。
そしてこの作品の中だけでも温度や湿度がガラリと変わることに戸惑った。フェルメールのような弱く柔らかい明るさの室内や、用途の分かりにくい質感の不思議な浴室、乾いた空気の山道、そして別の国のように思えるほどに無彩色の雪と氷の冬の景色。

個人的な嗜好で、泉がどんな作りになっているのかをもっとじっくり観たかった。木彫り(?)の施された美しい壁や、たいまつに魔術のように火を移すシーンも。
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