ぶちょおファンク

負け犬の美学のぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

負け犬の美学(2017年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤★2 中盤★1.5 終盤★1.5

ボクシング好きからすると
諸々と気になる点はありますが、
今作はヒューマン・ドラマなんで
その辺は評価のプラスもマイナスもなし。

ボクサーとして45歳はロートルもロートル、
しかも49戦13勝33敗3分けと
戦歴も大したことはない、
ボクシング業界では“かませ犬”的存在。
なぜ彼はそこまでボクシングにこだわり魅せられているのか?

長女のピアノレッスン費用は滞納、
スーパーの量り売りの果物等を
誤魔化すほど生活は貧窮し、
ボクサーとしては至るところでバカにされる45歳。。。
ただ彼は自分の娘の可能性と将来を信じたい。彼女の夢を手伝いたい。

負けてばっかだけどボクシングが好き。
それだけで45歳まで現役を続ける訳ですが、
もう少し“好き”だけでない彼のボクシング愛が伝われば良かったんですが、
その点での台詞や描写は弱いと感じ、
キャラ設定の練り込みが甘く、
独り者なら好きだけでボクシングしてればいいけど
貧乏生活を家族に強いるほどの説得力はなかった。

“家族愛”にしても最後の試合を観に来たのは奥さんだけ、
漢のスポーツなのに
幼い弟の存在はほぼないがしろで長女メイン、
スーパーでの量り売り誤魔化しのくだりも
単に貧乏アピールだけにしか役に立っておらず、
オレはてっきり終盤にて
ちゃんとした料金を払うシーンを入れ
彼の父としての成長と
ボクサーを引退し歩む新たな生活(人生)を表すんだろうな…
っと思ってましたが。。。

素材はいいのに
実に勿体無い仕上がりで、
ボクシング漫画の名作
『がんばれ元気』を読んで出直して来い!と言いたい。

2020年161本目