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僕の帰る場所のrosechocolatのレビュー・感想・評価

僕の帰る場所(2017年製作の映画)
3.8
政治的な背景が理由で外国から日本に移住してきた人に対して、難民申請を適用しない場合、家族を保つためにする様々な決断が全て現実的過ぎて、身につまされる。

経済的理由で日本に残る、
申請が通らないのでミャンマーに帰る、
それぞれの決断は重くもあり抜き差しならぬものだが、その狭間で揺れるのは常にアイデンティティが双方にある人。ここでは子どもたちになる。

子どもは環境に慣れていくが、大人はそこまで柔軟ではないため、2つの言語でのコミュニケーションが困難になる問題がここでもある。そして子ども自身のアイデンティティは、子ども自分で選べない問題も存在する。どこでも人が必要としているのはコミュニケーションに他ならない。わずかながら見えた希望を糧に、子どもたちがどこまで経験値を味方につけていくか。そこに突破口がある気がする。長男役の子の演技が素晴らしい。
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