しゅうへい

怪怪怪怪物!のしゅうへいのネタバレレビュー・内容・結末

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

いじめを受けていた男子学生が、問題行動を起こした罰で奉仕活動を命じられる。いじめの主犯格3人と訪れた独居老人の家で、一行は怪物に遭遇。1匹を捕獲した彼らは、その怪物に対し残酷な実験と調査を重ねていく。

「傑傑傑傑作!」監督に拍手!日本でリメイク版も製作された大ヒット青春映画『あの頃、君を追いかけた』を手がけた台湾の人気作家、ギデンズ・コー監督のオリジナル脚本による学園ホラー。この人の振り幅が計り知れない。このダサいタイトルが逆に良かった。「本当の怪物」とは一体何なのか。当初予定していた評価2.5が気付けば跳ね上がっていた…。

クラスを仕切る不良達が学級費を盗み気弱な男の子に濡れ衣を着させ、鉄のワイヤーで首を絞め刃物で目潰し未遂。その後のボランティア先のお年寄りを玩具のように扱い、その子はなぜか不良グループの仲間入り。そして夜中に強盗しに戻るって冒頭からイカれてる。

「この前のこと本当にありがとう」
「お前を殴れるのは俺だけだ、安心しろ」

襲ってきた人喰いの化け物を拉致監禁、遊び半分で拷問。最後までこの調子。散々エゲツないことしてるのに終始コメディ調に描かれてる倫理観崩壊の狂気の映画。台湾の高校はモンキーパークか?心優しい男の子が可哀想になる。彼らがどれだけの報いを受けようが同情の余地なし。

もっとボロクソに酷評するつもりだった。でも近年観たホラー映画の中ではズバ抜けて面白かった。特に最後のカタルシス。何気ない台詞や曲に日本文化が根付き具合が分かる。アジアでコンプラに厳しいのは日本くらいなの?胸糞悪くて大嫌いなはずなのに謎の魅力がある。このタイプの「名作映画」そうそう出会えない。
しゅうへい

しゅうへい