ふぇいるくん

怪怪怪怪物!のふぇいるくんのレビュー・感想・評価

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)
1.0
メジャー映画会社が怖くて手が出せないパンチの利いた描写とバカバカしくも秀逸なアイデア、低予算ながらスタッフの情熱を感じる(必ずしもその情熱は映画にかけるものとは限らないが)、そういった類の映画をB級映画、あるいはジャンルムービーと呼んだ時代もあったそうです。

現代においては、その種の映画は絶滅し、いや形を変えて生き残ってはいますが、かつての身も心も感電するような不思議な傑作群は完全に姿を消し、残ったのは「あんたらもホラーとか血がドバドバ出るのとか好きっしょ?おれらもそうなんだ」という、共感を強要することを主眼にしたように思えるオタク向け映画が乱立してうんざりします。

今作もそういった中の一本で、ホラーとしてもコメディとしても中途半端、こんなに中身のスカスカな話を1時間半にまとめられないという所だけを取っても、映画的技術の未熟さが露呈するお粗末ぶり。

仲間内で観るホームムービーの枠に完全に収まっており、そういう意味では収まりの良い優等生な映画ですが、埒外の人間からすると馬面をした不良役がむき出しにする白い歯並びしか印象に残らないという惨事に直面します。