なかなか深みのある青春映画でした。
登場人物全員のキャラがよく立っていましたね。
脚本がよくできてるんでしょう。
そして深みを与えているのは
建築家でもあるバックミンスター フラー博士の60年代の思想を受け継いで、今もヒッピー的な生活をしているという設定があってのことだと思います。
思ったよりもフラー教授に焦点を当てたストーリーになっていてちょっと驚きましたが。
多面体を展開して地図を描く博士の考案した世界地図を、おばあちゃんと二人で制作したりします。
また博士発明のドームハウスをこんなに詳細に見ることができたのは貴重でした。
かのスティーブ ジョブス尊師の超有名な
Stay hungry,Stay foolish のお言葉が
実はフラー博士関係からの引用だったということで
現代に通じる思想家として再評価が著しいです。
フラー教授はもとより、ガイア思想やネイチャー回帰、ヒッピー文化「宇宙船地球号」の延長にコンピューター文化があるとジョブスさんは考えていたようですから。
そんな、決して懐古趣味だけではない空気感をうまく青春映画に昇華している快作です。
