もんてすQ

SUNNY 強い気持ち・強い愛のもんてすQのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
2.0
女子高生たちの青春を描いた韓国映画のリメイク
舞台は90年代後半の東京

良かったところ
・山本舞香が意外と好演していて驚いた
ガラの悪いモデル上がりのオネーチャンという印象だったので、こんなに真剣に役に取り組んでいるとは
ビジュアルも当時の女子高生っぽい
・クラブで三浦春馬と広瀬すずが目を合わせたらCharaが流れるシーンは、なんだか当時の資生堂のコマーシャルみたいで良かった

それ以外がかなりモヤッとする映画だった

「ここが笑いどころですよ〜」という場面がことごとく滑りまくってるのがしんどい
私は広瀬すずのモタモタした喋りが大嫌いで、この子のせいで『怒り』も面白くなくなったと思う
白目をむいて痙攣するシーンや、ダンスで一人だけグニャグニャしてるところも滑り倒している
ダンスが下手な演技が下手ってどういうことだよ
おまけに関西弁も下手じゃん
ていうか地方から出てきた冴えない女子高生の風貌じゃないもん
あと90年代に女子高生だったキャラクターに篠原涼子をあてがうのもおかしい

リメイク元は韓国の政治的な背景が色濃く出てるけど、本作はそういうのが一切ない
代わりにブルセラとか援助交際とか、生々しいワード頻出するのですごい下品

これでもか〜というほどに当時のヒットソングが劇伴として使われてるんだけど、やりすぎて胸焼け
そんなだからクラブのシーンで唐突にモブ・ディープが流れるのは浮いてて面白かった
CCレモンの広告とかCISCOレコードの紙袋なんか美術のディテールにこだわってはいるけれど、当時の文化をなぞっているだけで作品のよさに結びついていないんじゃないの

平成版『ALWAYS 三丁目の夕日』がやりたかったのかもしれないけれど、じゃあオリジナル脚本でやればいいじゃんと思う
『ALWAYS 三丁目の夕日』制作にゴーサインを出した人のポストに、現在は90年代を青春として過ごした人がついてる気がする
いつの時代も、パワーを持ってる人の懐古主義に振り回されているのかも
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