アニメーションにおける記号表現そのものを物語に組み込み、それを覆すことで話を展開させていく(すごい!)
キャラクターに委ねられた記号・役割がある決定的な場面で入れ替わる。重要なのは、ラストシークエンス(理科室での対話後)ではキャラクターが担っていた記号が放棄され、役割そのものが曖昧になる。
メインストーリーである北宇治吹奏楽部の世界と並行して「リズと青い鳥」世界自体を描く物語が展開されるが、これはメイン世界のキャラクターに記号を付与する為に必要である。
-会話劇によるセリフに頼った物語の発展ではなく、演奏シーンを通した音と映像(画面における人物の置き方、カットの間)によるシーンの展開は見事だと感じた。
-細かい表情や身体の演技が沢山登場する。特に足元の仕草や細かい手の動きなど京都アニメーションと山田監督だからこそできる技術の高さを感じる。