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リズと青い鳥のtoncoのレビュー・感想・評価

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
4.0
公開当時、高評価の嵐が吹き荒れてた作品。フィルマをしてなければ、存在を知らなかった映画かも。

半月に1度ほど、大学時代の友人がお泊まりに来て朝までダラダラ学生時代のように映画を見続けるカウチポテト族の会ですが、この時は途中、テレビアニメを挟んだので3本だけに…😅
ラスト3本目は、爽やかに終わりたいなと思って、こちらをチョイスしました。

この作品、見終わってから「響け!ユーフォニアム」のスピンオフってことを知りまして💦
そちらを見てた方が、もっと楽しめたかも。でも独立した作品として、問題なく見れました。

内気なオーボエ担当のみぞれと、いつも輪の中心にいるフルート担当の希美。2人は親友だけども、互いに相手への依存あるいは羨望?なんかを抱えてる複雑な距離感。

お互いに“持たざる者”の苦悩も持っているような。でもそれを自覚している者(みぞれ)と、自覚したくない者(希美)。一見マウントをとってるのは希美のようで、実はそうではない…みたいな
そういうのが分かってくると、ちょっと狂気もはらんだ展開になってきて、ドキドキしちゃう。

2人の心情を描いて映画1本作ってしまうんだからすごいですよね。

なかなか哲学的な作品でした。
そういえば大学生の頃、恋人や友人の“依存関係”についてよく考えたなぁ。なんてことを思い出しました。それって断ち切るべき悪いことなのか?とか。頼られることで感じる愛はまやかしなのか?とか。
高校生だったら、自分が抱いてるこの感情はいったい何なのか?とか考えるレベルかもしれないですね。名前をつけられない気持ちの揺れ動きが、目線やら音楽やら、状況やらで表現されてるんですね。

けっこう、鑑賞後にいろいろ話したくなる系の映画でした。
そして皆さんのレビューがめちゃくちゃ熱い!!!カット割りや音楽の演出、果ては歩く方向までに意味が…そこまで細かく見れてなかったので、なるほどなーなことばっかりです。
あと、髪の揺れとか、アニメーションの美しさが恐ろしかったです。
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