ちろる

ロングショットのちろるのレビュー・感想・評価

ロングショット(2017年製作の映画)
3.6
訳もわからず突然殺人の容疑をかけられたフアン。
目撃者の証言を元に作られた似顔絵は彼そのもの。
殺された少女とは間接的に関わり合いがあったため、決めうちで警察も、検察も、フアンを有罪にするために動き出していた。

想像してみて。
証言台に、まだ幼い娘を立たせることを。
愛する父親が腰に紐を括られているという残酷さを。

もしもあの日、フアンが家にいただけで何もしていなかったら?
もしあの日野球のチケットが手に入って居なかったら?
もし、あの日
もし、あの日・・・・

そしてフアンとは見ず知らずのラリー・デヴィッド やHBOのスタッフが一役買ってくれなければ、彼は娘を抱きしめられなかったのだと思うとゾッとする。

しかし、
これは、あくまでも奇跡的な例であり、アメリカでなくても、日本も含めてこの世界にはこんな風に残酷な冤罪が塗れてる。
決め打ちと思い込みで捜査を進める事の危うさが冤罪に巻き込まれた罪のない当人だけでなくその、家族の人生を不幸にすると言うことをラストシーンを見て思い知らされる。
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