このレビューはネタバレを含みます
殺人容疑をかけられた男性の
冤罪をはらすために証拠を探していく話
彼の、彼の周りに偶然居合わせた人たちの
無意識の行動や偶然が重なって
意味をもたなかったものが
急に意味をもちはじめ
一人の男の命を救う
まさに薄氷を踏む思い、綱渡りのような話
彼はたまたま綱を渡り切ったけれど
裏返せば、ほんのささいな偶然で
落ちてしまう人も
多いということでもあるのだろうな
ドキュメンタリー作品として
関係者を正面から見据えた
ドアップのインタビューでつないでいる
ほぼ言葉と表情だけで構成されており
短くもシンプルで力強い作品
それにしても私たちは不確かな偶然の上に
生きているのだと改めて。