妻子が殺されて主人公が復讐する話。
まるで、デスウィッシュ。
が、デスウィッシュの主人公には感情移入出来るが、
こちらの主人公は感情移入しづらい。
やはり、その差が作品全体の評価の差に現れるのだろうか?
デスウィッシュの主人公に比べて、
こちらの主人公は、
仕事にかまけて、家族をかえりみない。
で、その間に家族を失ってしまう。
デスウィッシュの主人公は一直線に犯人逮捕を願うが、
こちらの主人公は、自暴自棄になり自分を見失う。
やがて、ひょんなことから、
自省録と云う書物に目覚めた主人公は、やっと復讐に立ち上がる。
で、主人公は猛烈に肉体トレーニングを始めて復讐のための調査に乗り出す。
おそらく、この頃、
デスウィッシュの主人公は、
街へ出て、悪人どもを容赦なくぶっ飛ばしているだろう。
要は速度の問題なのだろうか?
観客が期待しているのは、
主人公の復讐である。
デスウィッシュの主人公の行動は素早い。
が、こちらの主人公は、遅い。
おそらく、その遅い理由、
自己嫌悪に陥ったり、悩みまくったりする時間が、
主人公を人間らしくするために必要だったと思われるが、
それがうまく機能しなかったと云うコトか?
もう一つ大きな違いは、
デスウィッシュの主人公は、他者のために行動するが、
こちらの主人公は、
自分のためにしか行動しないと云うコトだろう。
社会正義と報復の違いと云ったら良いか。
お客さんの見る目は結構正しいのだ。