このレビューはネタバレを含みます
自宅で。
2017年のブルガリア映画。
監督は「デッドロックⅢ」のアイザック・フロレンティーン。
あらすじ
愛する妻子を殺された敏腕弁護士が家族の仇をとるために沈黙の誓いを立て、犯人に挑む。
Netflixにて。
どうでも良いけどタイトルややこしっ!なんで、邦題2つあんだよ笑。
お話はあらすじの通り。アントニオ・バンデラス(「ザ・ランドロマット-パナマ文書流出-」)演じる元敏腕弁護士が復讐する話なわけなんだけど、パッケージ然り、あらすじ然り何となく「舐めてた相手が殺人マシーンでした(©️ギンティ小林)映画」を彷彿とさせるんだけど、観てみると意外とそこら辺の胸スカ感は控えめ。主人公が強くなっていく過程も筋トレや道場に通うなど、想像の域を超える鍛錬ではないし、犯人との直接対決以外ではあんまりアクションもない。
そういう意味では結論から言えば、ぶっちゃけ面白くない部類に入る作品なんだけど、本作の特徴としては主人公が「沈黙の誓い」を立てているという点。
冒頭、妻子を殺されるまでは口八丁で弁護士として捌く感じとの対比で数十分間バンデラスが全然喋らないんだけど、なるほどそういう誓いを立てていたのねと自然と気付く作りはちょっとうまい。
で、なんでそんな誓いを立てるのかといえば不在によって奥さんの父親が娘と孫を殺されたバンデラスを責め立てる流れで「もう俺の前では喋るな」と酷いにも程がある責め口調で高圧されたことと劇中印象的に使われるマルクス・アウレリウス・アントニヌスによる「自省録」からなんだけど、面白いのが沈黙することでなぜか聴覚が発達して小さい音も聞き分けられるようになること、デアデビルか!!
多分、科学考証的に全く真実味がないんだけど、ともかくこの主人公はこういう能力ゲットしましたよー的な力技で押し切っちゃうところがB級っぽいなー。
まぁ、特筆すべきはそんくらいで「なめてた系」の作品を見慣れている人にとっては全然物足りない作品だし、上述の義父との回収とかドラマパートもおざなりの部分が多い内容でネタになるようなつまらなさ過ぎるわけでもなく、かと言ってめちゃくちゃ面白いわけでもない。本当に暇を持て余してない人以外は観なくても全然良いんじゃないかな…。