コーカサス

ギャング・イン・ニューヨークのコーカサスのレビュー・感想・評価

3.2
ニューヨークのマフィア組織 “5大ファミリー” のひとつ、ガンビーノファミリーのボスとして1986年から92年まで君臨し、「最後のドン」と呼ばれたジョン・ゴッディの実話を映画化。

その容姿や行動から「まるで映画スタアのよう」と、もてはやされたゴッディは、実際に仕立てのいいイタリア製の高級スーツに身を包み、髪型から爪の手入れに至るまで、かなりの伊達男だった。

特にガンビーノファミリーのボスに上り詰めてからは、その華麗なファッションとマスコミを利用した派手なパフォーマンスで新聞の一面や雑誌の表紙を飾り、ニューヨーカーから “ダッパードン” (粋なボス) の愛称で人気を得るが、その過度な露出や短期な性格が仇となり、90年代後半にはコーサ・ノストラ、さらにはマフィアそのものを崩壊させた男としてその名を刻んだ。

ちなみに『ゴッドファーザーPART3』に登場する“ジョーイ・ザザ”は彼がモデルである。

そして本作。
ゴッディの自伝映画としては、全くと云っていいほど、その魅力や説明が足りておらず、些か残念な仕上がりだった。

もし、ゴッディ本人が本作を観たなら何を思うだろう。
一番に感想を聞いてみたいと思うが、それも叶わぬ夢である。

94 2021