ベルベー

虹色デイズのベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

虹色デイズ(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

嗚呼、自分はこんな青春を送ることはなかったし一生無縁なんだと気づいてしまった瞬間、最初から得てもいないのに途方もない喪失感に襲われる。凶悪な威力を持つ名青春映画。

でもこの映画ズルしてるからな!挿入歌2つ続けてフジファブリックで三曲目阿部真央はズル。しかしフジファ→阿部真央→Leola→(めちゃくちゃ無理やり)レキシ→SUPER BEAVER→kjって、完全夏フェスタイムテーブルじゃねえか!メインステージから始まってぶらぶらしながら、昼休憩も挟みつつ最後またメインステージに戻ってきて満喫してるやつだこれ。多分レキシは二番目にデカいステージで、全部見たいけどトリのDragon Ash間に合いたくて泣く泣く「きらきら武士」だけ見てる。何を言ってるか分からん人には分からんだろうけど私にはその絵が見える。

キャストも凶悪で、その後更にブレイクするメンバーがキラキラしている。シンプルに言えばメンツがヤバい。佐野玲於演じる少年がずっとウジウジしてて若干イラついたのだが、そりゃ仲良し4人組他のメンバーが中川大志、高杉真宙、横浜流星だったら卑屈にもなるわな…佐野玲於も十分イケメンなのにイケてないように見える他3人の美の暴力。

特に中川大志。チャラくてゴリゴリ女子にアタックする、ともすればウザい二枚目半、ひょっとしたら三枚目になりそうなところを、演技が上手いのとやはり見栄えがいい。どころか見目麗しさが限界突破なので危うくこちらが惚れかけた。「俺の一番はお前だ。…けどあんま待たねえぞ」良い。

女子チームも吉川愛、恒松祐里、堀田真由と見事に違うタイプの美人が揃っている。吉川愛のメインヒロインさよ。恒松祐里の猫っぽいツンデレは往年の桐谷美玲に通じる。堀田真由、なんでも話を聞いてくれるし、聞いて欲しくない時はそっとその場を去るような完璧な彼女らしさ。でも本音を言うと寂しいし重くなりたいし、という切なさが良かった。大学進学した後も幸せになってくれい。彼女のキャラも「鎌倉殿」の比奈さんに似ている気がしたので、「鎌倉殿」のキャスティング担当は恐らく本作を参考にしている。三谷幸喜も本作を観て感動している。かもしれない。

大事なシーンでかかる音楽がやけにノッペリしてたり、終盤の4人が仲間割れするという展開が若干チープだったり、最後の大事な大事な虹の映像がちょっと…だったり、うーんと思うところはあるのだけど、そんなことより青春の輝きが沢山詰まっていたので大変面白く観ました。ちょっと不憫なポジションの坂東希にも最後…?という気配りにも好感。山田裕貴と滝藤賢一も良い味出してる。
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