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アクト・オブ・キリング オリジナル全長版のsmrのレビュー・感想・評価

4.0
インドネシアで共産主義を大量虐殺した「プレマン」という組織が当時の再現映画を当事者たちが演じることになり、その映画のメイキング映像。

殺人者がどうして普通に暮らしていて、お金も持っていて、政治家や大統領とも交流があるのかすごく不思議だし裏事情があるんだろうなと思いながら見ていた。
最初はどのように殺すか話している時とにかく楽しそうに、友達と昔の思い出話をするみたいな感じで話しているのに腹がたったね。
そして、映画に出演させるのに共産主義の人たちに話を持ちかけるのも無神経というか悪いことしたとは一ミリも思ってないんだと分かるシーンが多く気持ち悪さも感じた。

軽蔑するのと同時に”この話はしないほうが良さそうだ”とか”自分たちが悪く見える”とか、善悪を判断できているような場面もあってどう判断していいのか迷った。
もしかしたら笑いながら殺害方法を話していたのは自己防衛だったのかもしれないし(ツライことがあるとそれを回避する為に笑うことがある)
当時はそうするしかなかったのかもしれない。
小さい頃から共産主義は悪だと刷り込まれて、それが常識で生きていったらああするのが当然というかそうして自分を守るしかないのかな・・・。
最後には本心かは分からないけどしてきたことの0.00001%くらいはわかったのかな?
多分認められないだろうな。英雄として今後も生きていきそう。
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