メイプルわっふるG

シャーク・キラーのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

シャーク・キラー(2015年製作の映画)
3.5
サメは脇役のクライムアクション。
密輸の巨大ダイヤを飲み込んだホホジロザメ。職業シャーク・キラーの主人公に、義兄からダイヤ奪還の要請(強制)。さらに義兄が不義理した雇い主ボスからも脅迫され。。。
タイトルは職業名という最大のオチ。

だとしてもけっこう面白いアクション映画。なんといっても長身マッチョから繰り出されるアクションは見栄えが良く、イケメン主人公とダメ兄貴との凸凹コンビぶりも活きている。
ところどころの間延びな展開は、どれも女性との親密度を上げるためなので、見るには不要、ストーリー上は必要、といったところ。

主役のデレク・テラーは身長2m近く、モデルも兼業しているとのこと。
格闘アクションだっただけに、UFCヘビー級チャンピオンのスティペ・ミオシッチをスタイリッシュなイケメンにしたイメージ。特に足の長さが盛られている。

そんな格好良い主人公チェイス・ウォーカーは海嫌いのサメハンター。軽薄で自信家、常に女性を口説きサーチも欠かさない。
銃を嫌い、自身の手足で敵をなぎ倒す。スニーカーで殴ってそんなに吹っ飛ぶか?というナンチャッテ感はご愛嬌。

というか、ファーストインプレッションで、ポール・ウォーカー&イントゥ・ザ・ブルーを思い出してしまうのは仕方なかろう。
海での仕事、水色の服、主人公チェイス・ウォーカー、義兄ジェイク・ウォーカー(ポール・デュトワ)などなど。想起させるに十分な共通項。
さらに密輸ダイヤや沈没船、ダメ兄貴がちょろまかそうとするなど。全体通してオマージュなのか、単にこういったストーリーだと似てしまうのか。
いずれにせよ、おかげで最初から好意的に見れたのは幸いだった。軽薄主人公に抵抗感じていたらまったく別なイメージになっただろうし。

プロローグで『ジョーズ』オマージュ。利益優先でビーチ開放したところサメ登場。イタズラと思わせといて本物。まさかいきなりの美女犠牲と思わせ…、とテンポが良い。というか、この開幕美女は本編に無関係。

冷酷な組織ボスが『ハムナプトラ』のミイラ役だったアーノルド・ヴォスルー。なので、セリフの一つ一つにクスッとしてしまう。「俺を殺すのは簡単じゃない」「撃たれ刺され轢かれ生き延びた」そりゃミイラだもんねって。
そんなボスは、硬くて滅多なことで壊れないダイヤが大好き。不死身な自分と重ねているらしい。G並の生命力にはきちんと見せ場あり。

海底の難破船は本物っぽい。海藻まみれの朽ちた残骸はセットには見えない。綺麗な海だししっかりお金かけて撮影されたようだ。
ラストの馬鹿話でオーストラリアに触れていたけど。続編の可能性を残すのはB級ジャンルにおいて必要なこと。是非イケマッチョの活躍を見せてもらいたい。


再鑑賞 2020.09.26 ひかりTV
初鑑賞 2020.01.12 MONDO TV