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おだやかな革命
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目次

おだやかな革命の作品紹介

おだやかな革命のあらすじ

原発事故後に福島県の酒蔵の当主が立ち上げた会津電力。放射能汚染によって居住制限区域となった飯館村で畜産農家が立ち上げた飯館電力。岐阜県郡上市の石徹白、集落の存続のために100世帯全戸が出資をした小水力事業。さらに、首都圏の消費者と地方の農家、食品加工業者が連携して進めている秋田県のにかほ市の市民風車。自主自立を目指し、森林資源を生かしたビジネスを立ち上げる岡山県西粟倉村の取り組み。都市生活者、地方への移住者、被災者、それぞれの「暮らしの選択」の先には、お金やモノだけでない、生きがい、喜びに満ちた暮らしの風景が広がっていた。成長・拡大を求め続けてきた現代社会が見失った、これからの時代の「豊かさ」を静かに問いかける物語。

おだやかな革命の監督

原題
製作年
2017年
製作国
日本
上映時間
100分

『おだやかな革命』に投稿された感想・評価

KUBO

KUBOの感想・評価

3.5
1月6本目の試写会は「おだやかな革命」。

冒頭、飯館村の牧畜から始まるので、先日見た「被曝牛と生きる」を思い出したが、そういう作品ではない。

原発事故で被害を受けた人たちが、村に戻るために始めた事業が「太陽光発電」。

清浄な土地があって、豊かな牧草地となって、その草を食べて牛が育ち、その牛の糞尿が肥料となり、また肥沃な土地を育てる。すべからく健全な自然のサイクルには無駄な排泄物がない。そういった意味において、廃棄場所すら見つけられない核廃棄物を生み出す「原子力発電」は健全なサイクルではないのだ。

本作では原発に代わる「再生可能エネルギー」である「太陽光発電」「風力発電」「水力発電」などに目を向け、また「都会」のために電力を生み続ける「地方」といった旧来の構図を見直し、電力の地産地消・ローカル化から生まれる地方再生を提唱する。

よくこういったドキュメンタリーでは体制批判から入るのが定石だが、本作の監督渡辺智史は原発事故そのものは追求せず、あくまでそこから住民たちが立ち上がるための前向きな姿勢だけにフォーカスして撮っている。

「おだやかな革命」とは、そういった地方再生を目指す人たちの考え方の変革を指しているのだが、本作も「おだやかな」に主張するドキュメンタリー作品である。

(私は一年の内2ヶ月ほど宮古島で過ごすので、「太陽光発電」や「風力発電」は身近な存在だ。個人的には、一日も早く日本中から原子力発電所が消えて、クリーンなエネルギーに転換してくれることを祈っている。)
Sios

Siosの感想・評価

3.6
都市と地方の新しい関係を考える。
都市生活を効率良く過ごすために、地方から安く仕入れて搾取する関係はもう古い!

原発事故を機に、大地を失う恐怖を感じて太陽光発電を立ち上げた会津電力、被害を受けた飯舘村では農地を使って太陽光発電する飯舘電力も続く。
さらに岡山県西粟倉村の未利用木材を使った温泉用薪ボイラー、岐阜県の石徹白集落の小水力発電を起点とするまちづくり…。
土建屋社長さんや家具職人さんたちの語りも熱い。

風力発電の風車(秋田県にかほ)のフォルムってカッコいい。
小

小の感想・評価

3.7
自らの力で地域を再生するための様々な取り組みを紹介したドキュメンタリー。原発事故後に福島県の酒蔵の当主が立ち上げた会津電力、放射能汚染によって居住制限区域となった飯舘村で畜産農家が立ち上げた飯舘電力、集落の存続のために100世帯全戸が出資した岐阜県郡上市・石徹白の小水力事業など。この年になると見ていて羨ましい。

個々に独立し、近隣との交流もほとんどなく気は楽な半面、孤独な「都会暮らし」。人間関係が濃密で鬱陶しいこともあるけれど、皆が協力して生活する「田舎暮らし」。若いうちは気楽さが勝るけれど、年をとってくると人恋しさが強くなる。

さらに羨ましいのは、田舎暮らしの方がお金の影響の少ない生活を営める余地がありそうなこと。農家でなくても自ら畑を耕し、農作物をつくる。近所の人たちで作ったものを交換したり、仕事を協力したり。

日々の出費にストレスをため、老後の生活に不安を抱く自分にとって、お金に依存しない生活の道があり、金銭的なリスクが相対的に小さそうな田舎の生活は、心の平安という意味で羨ましい。

利便性、快適性よりも、生きるために体を動かすことを選ぶ。きついけれど、そこにあるのは生きているという実感。これって、得難いものなのではないかとも思う。

本作で紹介されているような地方の取り組みが何故“革命”なのかといえば、制度疲労を起こしてきている今の中央集権体制の変革を進めることにつながるからだろう。

経済が成長過程にある場合、中央で意思決定し、資源を配分するやり方が効率的だった。しかし、経済の成熟で価値観が多様化し、中央集権的な資源配分のデメリットが目立つようになってきた。

物質的に満ち足りて、快適に生活できても、何かと不安で「幸せ」の実感は乏しい。ムダが多くなり環境への負荷も強くなってきた。今の子どもたちが、超満員の電車で往復2時間以上の時間をかけて出勤し、仕事でストレスを溜め込んで家で不機嫌なお父さん(私)のように、自分もなりたいと思うだろうか。

個人的には本作で紹介されているような取り組みは、単発的なものではなく、これからの趨勢ではないかという気がしている。

話は変わるけれど、本作を見ている間、自分が思ったことは、こうした地域で映画館をやろうという人がでてこないかなあということ。

渋谷アップリンクの浅井隆代表のインタビュー記事によれば、不動産や椅子などを含めず、アップリンクのような“マイクロミニシアター”サイズ、1スクリーン分の機材は800万円程度だという。

素材もデジタルで、1日に様々な映画が上映できるから、日本全国どんな地域でもシネコンに負けないスペックで話題の映画を提供する映画館を比較的簡単に作ることができる。
(http://realsound.jp/movie/2017/06/post-86913.html)

コミュニティに根差した映画館なら地域の人の交流の場となりそうだし、観たい映画や発声上映とかを要望したらすぐ実現しそう。ちょっと想像するとイイ感じなんだよね。

もちろん甘くはないと思うけれど、本気でやろうと思ったら実現できそうな気がする。そしてそんな映画館のある地域なら、住んでみたい気がする。

●物語(50%×4.0):2.00
・羨ましいと思いながら観た。

●演技、演出(30%×3.5):1.05
・説明がちょっと多めかな。

●画、音、音楽(20%×3.0):0.60
・普通に良く撮れているのではないかと。

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