ゆず

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第四章 天命編のゆずのレビュー・感想・評価

4.0
「決まってんじゃんか!
手で押すんだよ!」

手で押すアニメは名作。

死んだはずのあの人との再びの邂逅、スパイのあの人の哀しい運命、ガトランティスの本拠地・白色彗星の壮麗なる光景、惑星テレザートの奇妙な姿…。
全七章の物語もちょうど折り返し地点で、いつも以上に面白かった。
空間騎兵隊も宇宙に地上に大活躍。パワードスーツをさらにゴツくしたような機動ユニットがかっこいい。
でも彼らの任務って今まであまりなかった歩兵戦力による制圧だったりするんだけど、戦艦の装甲を穿つような兵器が当たり前に飛び交ってる「ヤマト」の世界観で頑丈な機動ユニットとはいえ歩兵って大変ですよね。そんな、玲まで…。

元・総統閣下は実に楽しそうで…。本気で仕留めるつもりもなく、敵として登場したばっかりなのに早速どっちの味方なのか分からない…。
正直もどかしくてちょっとイラっとしました。それこそが彼の最大の罠なのか。
ヤマト艦内も明らかに目的が違う人たちが複数乗っており非常にややこしい。キーマンは何がしたいのか。

前作イスカンダルへの旅で、コスモリバースを得る代わりに波動砲の封印を約束した沖田艦長。その遺志を継いだ古代は頑なに波動砲を撃つことを拒んできた。
しかし、第三章では窮地を脱するために敵兵器へ向けてやむなく発射。人死には出さないという点で辛うじて折り合いをつけていた。
波動砲の力で命を奪えば、イスカンダルを裏切ることになり、地球人としての誇りも傷がつく。しかし、今回はさすがに敵戦力を一掃しなければヤマトがやられる事態に陥る。
苦悩する古代に対する仲間たちの行動がよかった。「全員で背負う」。そうこれは古代だけの問題ではないのだ。
序盤で出た問題を、終盤には解決する流れになっており、映画としても面白かった。



1/30 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第四章 天命篇 @MOVIX仙台
ゆず

ゆず