Soseki

アイリーン・グレイ 孤高のデザイナーのSosekiのレビュー・感想・評価

4.5
「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」の関連作品として、忘れないうちに視聴。

結論。アイリーン・グレイの人となりも、コルビュジエとの複雑な関係も、こちらの方がよほどわかりやすい。彼女の人生や才能は、映画で脚色しなくても圧倒的。

しかし、この偉大な女性の名前が一時期完全に忘れ去られていたこと、コルビュジエと常に良好な関係を保ったシャルロット・ペリアンの扱いと較べると、恐ろしさを感じる。女性が認められるかは男性次第、一人で立つのは容易ではなかったのだ(その辺は映画でも示されている)。彼女の営業努力が足りないという面もあるだろうが…

なお、1878年生まれのグレイは、キャリア初期に日本や中国の漆に魅せられ、パリで日本人から漆工芸の技術を学び、漆を使った作品で名を上げたらしい。いつか実物を見てみたい。
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