モンティニーの狼男爵

娼年のモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

娼年(2018年製作の映画)
2.6
無気力な男子大学生リョウは充実して見えるセックスライフを送るものの、どこか満たされないままでいた。同郷の友人が、バイト先である地下のBARに連れてきたのは妖しい雰囲気漂う年上の女性、御堂静香。その当日に彼女に気に入れられたリョウはバイト終わりの明け方、彼女の家に招かれ、その娘とセックスをさせられる。そこからリョウは、静香が経営しているボーイズクラブ『パッション』にて、屈折した欲望を持ちながらも自らそれを抑圧している女性たちにとっての、いわゆる娼夫の道を進む。彼女たちと交わる度に、自分自身の心や葛藤に向き合っていく青年はやがて、静香への欲望を告白するがー

R18。2018年を代表する衝撃的問題作。

22時上映で入りましたが中々の人の多さに驚きました。しかも、ほぼほぼ女性。松坂桃李効果か(°ω°)

三浦大輔監督はやっぱりすげぇ。印象的だったのは「光」と「音」。シーン一つ一つでどれだけ効果的に観客に理解してもらえるかを相当考えたのではないかと思う映像美。セックスシーンでの「光」の使い方がエレガント。音楽もジャズ系を基本としてとにかくお洒落だった。「息遣い」や「行為音」も生々しく「無音」の存在感がここまで強く訴えてくるのかと感服した。
性行為を美しく芸術的に表現しようとしてたんだろうし、感じた気でいるんだが、ただ、あそこまでやっても「ただの官能映画」って捉えてしまう人もいるんだなー。ちくしょー。
松坂桃李の圧倒的な演技力で、不覚にも涙してしまった。まじで凄かったです。とてもクランクインの3日前まで童貞教師(ゆとりですがなにか、にて)を演じてたとは思えんかった(°ω°)

ストーリーは結構シンプルでした。大体ああいう流れになるんだろうなぁくらい。ただ、バイト中くらい無気力隠せよ。とか、東京で男買うのはただ性処理したくてっていう女性もいても良かったのでは。とか、最後のセックスシーンやたら安っぽいな。とか。
チクチク気になる部分はありました。
私はすごい良い映画だと思いますが、見ようって方はそれなりの覚悟を決めて。