かなり前に原作を読んだことがあったので、この際だからと観ました。
うーん、という感じ。原作にあった、あたたかい厚みみたいなものが見事に平べったく、演技くさくなってた。こういうこと言わないほうがいいのかもしんないけど。
とくに御堂静香を演じてた人に言えると思うんだけど、台詞を読んでる感がすごくて、それの何がいけないかっていうと、演じているというのはやはりほんとうのほんものではないわけで、それをすごく意識させられてしまう。そうなると物語には入れないし、くさくなる。小説にはあった日常にあふれてる時間的余裕が消えていたし、そうなるとぜんぶが唐突で、わざとらしく見える。
場違いな音楽なり、演出なりが随所にあって、振り返ってみてもずれているようにしか思えなかった。
セックスをきっちり録るのに、集中しすぎてる感じがする。そのおかげで話題にはなってるみたいだけど、それでいいのかなあ。