とにかく好感が持てる!!!
面白いのはもちろんなのだけど、この映画はとても好感が持てる。
上手いとか、下手とかではなく、
好ましいのである。
この監督の前作もそうだけれど、
なんだか可愛い不器用な人がたくさん出てくる。
そしてその好感度に凄まじく貢献しているのは、
田村健太郎さん、小川あんさんだ。
特に、タムケンはとてつもない好感度だ。
急にタムケンとか言ってしまった。
この親やすさである。
拙者、爽やかイケメンが大嫌いなのだが、
爽やかでありながら、どうも何かが沈殿しているのがいい。
彼は、なんとなく敗者の匂いがするのだ。
どことなく情けなくて、弱さがあるというか。。。
でも嫌味がないのである。卑屈すぎてもいない。
奇跡のバランス。
そんな苦味を含む、爽やかイケメンのタムケンと、
致死量には至らないなかなかの毒を持つ、
内田慈さんのコンビが抜群にいい。
二人とも品があるから、何をやっても嫌な感じがしない。
テンポのいい漫才のようなやり取り。
これ、『最後から二番目の恋』の、中井貴一と小泉今日子の、
やり取りになんか似てる。
うん、非常に清涼感、喉越しのいい、映画だ。