ボナペティ男

グレート・アドベンチャーのボナペティ男のネタバレレビュー・内容・結末

グレート・アドベンチャー(2017年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

 超豪華キャストのルパン三世風味のスパイ・アクション的何か。
 冒頭のカー・チェイスはよかった。歩道を疾駆し、慌てた歩行者を押し退けていく様はどの作品でも爽快。とんでもガジェットの宝庫。簡単追跡カメラ、静音コンクリ破砕機、スモーク・グレネード内蔵革靴、万能小型ロボ・スパイダー。敵味方の技術格差があり過ぎる。半世紀は先にいる。
 ダン(アンディ・ラウ)の怪盗テクニックが大したことないのに、どうやってこれまで網の目を潜り続けてこれたのだろう。顔も名前も割れてるのに。ダンが自分を嵌めた敵について、刺青を施された舌のホルマリン漬けを見て、ああ、こいつだったのか……的フラッシュ・バックが挿入されていたけど、その時にめちゃくちゃ失神しとる。タレコミで知った内容を、あれで合点がいくような演出はどうなのかしら。警備室に入って警備員を片付けたのなら、警報システムだけ切ればいいんじゃ。他にも警備室あるのか。潜入シーンは用意周到過ぎて、怪盗というより泥棒。欺きも面白みもないオーシャンズ風になってる。オチも意外性がない。
 全体を通して盛り上がりに欠ける。派手さがないのなら、コミカルさがあればもっとよかった。格好よく撮るならアクションにもっと力を入れるべきだったと思う。心理描写はシリアスっぽいのに、ドラマ性を中心にするには題材と設定が不向きか。なんともどっちつかずな地味映画。
ボナペティ男

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