鰹よろし

GHOULグールの鰹よろしのレビュー・感想・評価

GHOULグール(2015年製作の映画)
2.0
 「20世紀の食人」をテーマにドキュメンタリー作品の制作を考えているクルーが、人々が食人に奔ったという1932年にスターリンにより人為的に起こされた大飢饉ホロドモールの取材にウクライナを訪れる。

 撮れ高が欲しいだけの彼らにとってホロドモール自体は割とどうでも良いことの様で、メインに据えたいのはそれとは別に食人に奔り、その罪で起訴されたボリスなる人物へのインタビューだそう。

 交渉は難航するも取材に応じてくれるとのアポを確約。事件があった家で待っていてくれと鍵を渡され先に現地入りするのだが、待てども待てども彼は現れない。待ちくたびれたクルーたちは勝手にお泊り会を開催しお遊びでボリスが食人に至る前に行ったという降霊術を開始するのだった...(ノ∀`)アチャー

 異国の地における言葉の壁、通訳を介してなお異質ないやより一層深まっていく不穏な空気は絶妙だが、終始どこかで感じた事のある雰囲気でどこかで観たことがある数あるPOVホラーの中に埋もれてしまうだろう作風は良いのか悪いのか。安定感があると言えば聞こえは良いだろうし、マンネリと言ってしまえばそれまでか。

 飢えを凌ぐためには自身が生き延びるためには食人に奔らざるをえなかった大飢饉という事象と、ナニモノかに強制され食人に奔ったというボリスの事象をどのように結び付けたかったのかイマイチ意図もよくわからない。食人へと至ってしまう工程を比較してみてのアンドレイ・チカチーロという人間の異様さ異常性を際立てる試みだったのだろうか。

 また、食人という行為と対となると言えるのか、またチカチーロに生じていた問題を受けてだろうか、クルーの一人に生じていた問題と性交渉とその先に生じたアレにはいったいどういった意味合いがあったのだろうか・・・???


「グレイヴ・エンカウンターズ」シリーズ...「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」シリーズ...「REC」シリーズ...「リーピング」(2007)...「新プレデター 最強ハンター襲来」(2015)...
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